～瞑想における感情コントロールと能力アップ～

いつもイライラしている、なんだかやる気が出ない、日常であった嫌なことをいつまでもクヨクヨと考え続けてしまう、やるべきことはたくさんあるのに、どこから手をつけていいかわからない、自分の能力を効果的に発揮したいけどうまくいかない…そんなあなたにぜひおこなっていただきたいのが瞑想です。

近年、瞑想・マインドフルネスは様々な機関での研究結果により、思考のループ（反芻思考）を止め、感情コントロールやパフォーマンス・能力の向上に役立つことがわかっています。

そこで、今回は瞑想により感情機能を改善し、イライラ、うつうつなどの感情に巻き込まれずにご自分らしさを活かしながら、社会で能力を発揮していくための瞑想についてご紹介します。

瞑想を実践する成功者たち～瞑想による能力向上効果～

私たちの社会ではスピードや結果・成果が重要視され、SNSなどの普及も相まって他者との比較や競争、目標達成や成功などへのプレッシャーが高まり、他者への承認欲求や自己顕示欲、自己批判、自己否定に悩まされる方々が多くなっています。それらにより自己受容力や自己肯定感の低下も問題視されています。

現在では世界で多くの人々に実践されている瞑想ですが、成功者と言われる著名人のなかにも多くの瞑想実践者がいます。その中でも有名なのはアメリカ・アップル社の創始者の一人、故スティーブ・ジョブズ氏です。さらにビル・ゲイツ氏やマーク・ザッカーバーグ氏、松下幸之助氏、稲盛和夫氏などビジネス界で名をはせた人物たち、スポーツ界ではテニスのノバク・ジョコビッチ氏、野球のイチロー氏、サッカーの長谷部誠氏など、その他にも多くの著名人が瞑想を実践し様々なプレッシャーをものともせず活躍をしています。彼らは多くの努力を積み重ねつつ、瞑想を取り入れることでその能力を最大限に発揮する力を育んでいったのではないでしょうか？

こうした成功者と言われる人々が瞑想を実践して能力を発揮しているという根拠は、集中力、観察力、判断力、意思決定などを司る脳の背外側前頭前野が活性化されるという科学的な研究結果があるからです。この背外側前頭前野の機能が低下すると、社会人として大切なコミュニケーション能力が低下し、さらに自信を持って発言するなどの能力が低下し、自分の能力を発揮しづらくなります。

瞑想でイライラ、うつうつ、クヨクヨ…に巻き込まれない！
～感情コントロール能力の向上～

瞑想の実践により、集中力や心の安定が養われることは前述のとおりですが、さらに継続により「メタ認知」と呼ばれる自分の認知活動を客観的に捉える力・観察力や洞察力も育まれていきます。つまり、自分に湧き起こってきた感情や思考を少し離れたところから俯瞰し、認識する能力が向上します。

私たちは湧き起こってきた感情や思考と一体化し、それらに巻き込まれている状態、つまりイライラやうつうつとした感情がいつまでも自分の中にあり、それと一体になって気分が晴れないといったことが起こりがちになります。瞑想を継続的におこなっていると、客観的な視点が育まれるため、今まで無自覚に巻き込まれていた感情や思考に気づくことができます。すると、イライラしてすぐ他者へ感情を剝き出しにして八つ当たりをしてしまう、クヨクヨしている自分に巻き込まれてしまうといったことが無くなり、自分の感情を理解し、抑圧することなく、かつその感情を上手にコントロールして、自分自身のありのままを受け容れながら、他者とのコミュニケーションがスムーズに取れるようになっていくでしょう。

また瞑想の実践により、他者への共感力、感情の安定、感情的な疲労が改善したというロチェスター大学による医師に対する研究結果や、EQ（Emotional Intelligence Quotient）と呼ばれる自分の感情を調整し、他者の感情を理解すること、さらに社会に適応しながら自分の能力を発揮する能力の向上が証明されていることから、より良い社会生活を送る上で大切な感情コントロール能力を改善することができるでしょう。